体に悪いものは、うまい
昔、とんかつを食べるときに何をかけて食べるのが好き?って聞かれたときに「あふれるほどのソースをかけて、その上にマヨネーズをたんまりのせて食う」と言い、その理由を問われたときに思わず「体に悪そうだから」と答えたことがありますが、とっさに答えた割には的を射た答えだったと思っております。
タバコだって、あんな煙、うまいはずがないんですが、食後の一服なんて「うまい」。味覚じゃなくて、脳みそが直に感じるうまさですね。たぶん、それは一種の麻薬成分ですね。
きっと、体に悪いものは脳みそにはおいしいんですよ。
例えば、ふぐの肝。猛毒が入っていますが、昔のお相撲さんのチャンコ番は、ふぐ鍋を作ったあとに、この美味の肝を食べるのが新米力士でチャンコ番をやっているものの特権だったと聞きます。で、ある相撲部屋で死者を出すほどの事件になって、ふぐ料理には免許が必要になっていくわけですが、食べた人によると「ピリってくる感覚がなんともおいしかった」と。
死を隣においてる味ですからね、脳みそにはご馳走なんだと思いますよ。
美食家は太ってる人が多いですが、それは食いすぎっていうより、体に良くないんですよ、うまいものは。まぁ、有機栽培された野菜は健康に良くておいしいとかいいますけど、肉好きな私にはそれほど魅力はない。文字通り前菜なんですよ。野菜好きの人には申し訳ないけど。メインの肉をたんまり食うほうが幸せです。で、肉をたんまり食うってのは、体に悪いんだ。
まぁ、極端な話を書いちゃいましたけれど、当たらずとも遠からずだと思いますよ。
体に悪いものはおいしく感じちゃうんですよ、脳みそが。